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東京労働局が公表した「定額残業代」をめぐる法違反事例

2016.04.05
 東京労働局(労働基準部監督課)は3月中旬に「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成26年度)」を公表しました。

【監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成26年度)】
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0141/7616/201631411199.pdf

 公表された資料の中に「支払金額が高額となった上位3事例」がありますが、このうち2つの事例はここ最近企業にとって厳しい判決が相次いでいる「定額残業代」をめぐる法違反事例となっていますのでご紹介いたします。

<事例1> 銀行・信託業
定額で支払う割増賃金の範囲を就業規則等において明記していなかったため、割増賃金が不払となっていたもの。
【監督署の指導内容】
一部役職者に対し、基本給の一部を割増賃金に相当するとしながら、その旨を就業規則等において明示していなかったため、過去に遡って不足となっている割増賃金を支払うよう指導した。
【是正方法】
過去に遡って割増賃金を清算するとともに、再発防止策として、基本給に含まれる割増賃金の範囲が就業規則において明記されることにより、労使間における共通認識の形成が図られた。
【遡及支払額及び対象労働者数】
約9億4,000万円/約600人

<事例2> 美容業
割増賃金を定額で支払っていたが、労働時間管理が不適切であったために、定額部分を超える労働時間に対する割増賃金の不払が発生していたもの。
【監督署の指導内容】
指紋認証により把握した労働時間を15 分単位で計算するにあたり、15 分未満の端数を日々一律切り捨てて計算していたもの。過去の勤務状況を遡って調査するとともに、切り捨てられた時間に対する割増賃金を支払うよう指導した。
【是正方法】
過去に遡って不足していた割増賃金を支払うとともに、再発防止のため、賃金計算方法を変更し、社内への周知を図った。
【遡及支払額及び対象労働者数】
約3億3,000万円/約98,000人


報道発表資料(東京労働局)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/news_topics/houdou.html

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