新着情報|犬山市の社会保険労務士事務所【髙木隆司社会保険労務士事務所】
「解雇の金銭解決制度」について議論している厚労省検討会が挙げる今後の検討事項とは?
- 2017.03.12
- 3/3(金)に厚生労働省で「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」の第13回目会合が開かれました。
この検討会は、「透明かつ公正・客観的でグローバルにも通用する紛争解決システム等の構築に向けた議論を行うこと」を目的に設置されたものですが、今回の会合では以下のことが検討事項として挙げられました。
(1)解雇された労働者の保護を図る観点から、労使双方の予見可能性を高めるとともに、労働者の選択肢を増やす方向とすることについて、どう考えるか。
(2)解雇無効時の金銭救済制度として、どのような方法があり得るのか。
(3)解雇無効時の金銭救済制度として、例えば、仮に次のような仕組みを考えた場合に、解雇された労働者の保護の観点から、どう考えるか。
・解雇が無効であるとする判決を要件とする金銭救済の仕組み
・解雇を不法行為とする損害賠償請求の裁判例が出てきていることを踏まえた金銭救済の仕組み
・実体法に労働者が一定の要件を満たす場合に金銭の支払を請求できる権利を置いた場合の金銭救済の仕組み
(4)使用者申立については、労働者申立の基本的な枠組みの検討を踏まえつつ、労使双方の予見可能性を高めるとともに、労働者保護を図るという観点から、どのような仕組みが検討できるか。
数年前から議論されている、いわゆる「解雇の金銭解決制度」ですが、反対も多くなかなか議論が進んでいないのが実情ですが、具体的な検討事項も挙げられていますので、今後の議論が活発化してくる可能もあります。
透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou.html?tid=307309
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