新着情報|犬山市の社会保険労務士事務所【髙木隆司社会保険労務士事務所】
【労基法改正】法律案要綱(平成27年・平成29年)の変化に見る「時間外労働」に関する規制強化
- 2017.09.18
- 9/8に示された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」のうち、労働基準法の改正関係は平成27年に示された「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」がベースとなっています。
その中で注目すべきは、「時間外労働」の項目名が「時間外労働の上限規制」に変わり、トップ項目に格上げされていることです。
旧要綱案(平成27年)では、時間外労働について、「限度基準を定めるに当たり考慮する事項として、労働者の健康を追加するとともに、当該基準に関する行政官庁の助言及び指導に当たり、労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならないものとすること」との表現にとどまっていましたが、法案が成立せず継続審議となり、その後の"働き方改革"の流れの中で罰則付きの上限規制にまで踏み込むという結果になったのです。
以下は法律案要綱の比較です。
●労働基準法等の一部を改正する法律案要綱
(平成27年2月17日)
<第一 労働基準法の一部改正>
一 中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用
二 時間外労働
三 年次有給休暇
四 フレックスタイム制
五 企画業務型裁量労働制
六 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)
●働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱
(平成29年9月8日)
<第一 労働基準法の一部改正>
一 時間外労働の上限規制
二 中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用
三 年次有給休暇
四 フレックスタイム制
五 企画業務型裁量労働制
六 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)
平成27年「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000075867.html
平成29年「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000176897.html
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